とある事業形態の変遷と考察

ブレイクエイジ」ってマンガがあって。


簡単に言うと、巨大なゲーセンに自分のPCで作った
ロボとかのデータをディスクで持って行って
全国の対戦相手とネットワーク対戦しつつ、
リアルでは友情したり就職したり恋したりする話。


あれはバトルテックセンターが元ネタだよな。
バトルテック」と言えば
今やすっかり、PCとかになっちゃったけど(それですら影が薄いけど)
80年代後半から90年代初頭のコアな人々は
バトルテックセンターで、遊んだモンだ。


要するにゲーセンで、コクピット型密閉筐体に入って
ネットワーク対戦するタイプの走りだ。


鉄騎」はたぶん、あれに対するオマージュだったんだろうな。
まず、座って設定スイッチ類をバチバチ入れるトコから始めるなんて
全くバトルテックだもん。


そゆのが発展して「セガガガ」にも出てくる、
R360みたいなコクピット型密閉筐体、
しかも油圧式で上下したり、電動で回転したりするのが
登場するんだよね。


ネットワークや設定スイッチ類なんかは
たぶん技術的な問題か経済的な問題で、なかったけど。


ああいうモノはあの当時・・・
”ゲーセン”が”アミューズメントパーク”に
名前を変えたバブル時代にしか、維持できなかったんだろうな。


開発費だけでも数千万とか言ってたし、
電気も食うし、メンテも大変だろうしなぁ。


で、そんな時代が過ぎ去って。


今のゲーセンは、そういう新型筐体自体の面白さは求めず、
実際の磁気カードみたいなものと、ネットワーク技術を
組み合わせて、マジック・ザ・ギャザリングみたいなので巻き返すとか、
そゆのが流行ってるみたいね。


もちろん、音ゲー(ダンスモノや楽器モノ含む)、クレーン系も
相変わらず息が長くウケてるみたいだけど。
メンテが少なくソフトや景品を変えるだけで、長く使えるからだろうな。


そもそもゲーセン自体の位置づけが、変わったんだよな。
昔は”ゲーセンでしか遊べないゲーム”が普通だった。


でも、90年代後半からの家庭用ゲーム機の発達と
PCの普及、それに伴うネットワークインフラの整備で、
わざわざゲーセン行かなくても仲間と遊べるようになった。


つまり、今や逆に”家でしか遊べないゲーム”が増えたんだよね。
だから、わざわざゲーセンに行く理由が必要になったんだよな。
それの打開策の一つが、景品やカード、操作の巧さなんかが
リアルで手に出来るモノってことになったのかもね。


僕個人としては、これからゲーセンは雰囲気を
売っていくのがいいんじゃないかと思ってたり。


こう、ゲーセンって、いまだに古いディスコと言うか
20年前のイメージのままじゃない?
もちろんクレーンのあるトコは、女性向けってことで
照明や雰囲気をずいぶん明るくしたけど、
あとはそのままと言うか。


タバコ臭くて、メタリックで、うるさくて。
ゲームの筐体がただ所狭しと並んでいるっていう。
もちろん、ホントは色々改善されてるとは思うけど
でもイメージはそんなままだよね。


そうじゃなくて。
例えば、お香焚いて、ガネーシャの像とかがある内装で
インド風なBGMを流すトコとか、
仏像があって畳敷きのお寺みたいなトコとか、
教会みたいなゴシック建築とか・・・。


そんな内装とBGMに凝ったトコ。
そんなトコがあったら、たぶん今の20代〜30代は
多少入場料があっても行くだろうな。


どーでしょ?